食品ロス問題に真正面から向き合う「TABETE」。創業メンバーになりませんか? 株式会社コークッキング 篠田沙織 | 急成長企業を支援してきたマーケティング会社が厳選した急成長企業と出会える場所「LEAPLACE」 - LEAPLACE
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食品ロス問題に真正面から向き合う「TABETE」。創業メンバーになりませんか?
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食品ロス問題に真正面から向き合う「TABETE」。創業メンバーになりませんか?
株式会社コークッキング
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「本来食べられるのに捨てられている食品」=食品ロス。飲食店や小売店での売れ残りや食べ残し、外箱の傷等によって規格外となってしまった食品などが当てはまる。日本全体の食品ロスは年間約570万トンと言われ、食糧資源の有効活用だけでなく地球温暖化の観点からも無視できない社会問題になっている。この食品ロス問題に真正面から向き合っているのが、フードシェアリングサービス「TABETE」を立ち上げた、コークッキングCOOの篠田沙織氏だ。篠田氏がTABETEを通じて作りたい社会とは。お話を伺った。

廃棄が出る前提で発注。社会構造を変えたい

――篠田さんとコークッキングとの出会いを教えてください。

出会いは前職のRetty時代、プライベートで開催した食品ロスに関するイベントに、コークッキングの代表が参加してくれたことでした。

**学生時代から食品ロスの事業に取り組みたいと考えていた私は、「食×IT」の軸で就職活動をしていたのですが、当時は食品ロスに真正面から取り組む企業がなかったんですね。**だから、インターンをしていたRettyに入社して、いずれ社内起業をしたいと考えていました。

でもイベントで、コークッキングの代表が食品ロスを削減できる事業を作りたいと考えていることを知り、同じ志を持つ人と一緒に取り組んだ方がいいのではないかと思うようになったんです。そこで、Rettyを退社して、コークッキング3人目の社員として2018年にジョインしました。

――食品ロスを解決したいと思うようになったきっかけは何だったのでしょうか?

きっかけは、大学生時代の飲食店でのアルバイトです。環境に配慮している憧れのカフェだったので、食品ロスはないのだろうと勝手に思っていたのですが、実際は廃棄が出る前提で材料が発注されていて、私も大量に廃棄を出していました。

でもこれは個人がどうこうできる問題でも、お店が悪いのでもありません。原因は「品切れを出さない」商習慣や社会構造、「いつでも買える」消費活動があること。だから、食品ロスを解決できる事業を作りたいと思うようになりました。

――確かに、材料が足りなくなったから今日は閉店します、とはできない。

そうなんです。「食品ロスをゼロに」と言うのは簡単ですが、今の商習慣のまま食品ロスを完全に無くそうとすると、来店したお客様に商品が提供できない品切れの状態、いわゆる「チャンスロス」が発生してしまい、売上の減少につながってしまいます。

お店の売上を保ちながら食品ロスを減らすのはどうしたらいいか、ずっと考えていました。

フードシェアリングサービス「TABETE」

――2018年にコークッキングにジョインして「TABETE」を立ち上げていますが、どんな事業なのかを具体的に教えてください。

「TABETE」は国内最大級のフードシェアリングサービスです。

モデルとなったのは、デンマークで2015年にリリースされた、レストラン等で廃棄される商品を安く提供する『Too Good To Go』というアプリ。このToo Good To Goをモデルにして「TABETE」を立ち上げました。

立ち上げた当時、事前申し込みの段階でユーザーは5万人近く集まったのですが、課題だったのは、いくら営業活動をしても導入してくれる店舗がなかなか集められなかったこと。

2018年当時はまだ、食品ロスが社会問題であると捉えられておらず、品切れを防ぐために廃棄はあって当たり前と考えられていたので、最初の100店舗に到達するまでは大変でした。

――いつ頃から課題と認識されるようになったと感じましたか?

2019年の終わり頃からです。2019年10月に『食品ロス削減推進法』が施行されると、食品ロス問題がメディアに取り上げられるようになり、行政や事業者、消費者に浸透し始めました。

今までは品切れを出さないために大量発注・大量廃棄は当たり前でしたが、捨てることがブランド毀損につながるようになって、取り組みの優先度は少しずつ上がってきたと感じています。

コロナ禍や原料高騰でニーズが急拡大

――事前登録の段階でユーザーが5万人集まった要因は何だと思いますか?

社会課題に対して何か行動を起こしたいけれど、個人としてできることは限られている。それでも何か自分が力になりたいと思っていた人が集まってくれたのかなと思います。

実際ユーザーインタビューでも、「働いている飲食店で毎日食品を廃棄していたけれど、個人で何か気をつければ解決できる問題ではなかった。TABETEを通じて食品ロスを削減できるなら嬉しい」といった声もいただいています。



それから4年間、地道に事業を育ててきたことで、現在のユーザー数は50万人、店舗数は2100店舗まで拡大することができました。

――どんな店舗が導入されていますか?

戦略として、ドトールコーヒー様や銀座コージコーナー様、著名なホテルなど、大手や有名ブランドに導入いただくことで各業界における信頼度や知名度を獲得し、参画する店舗を増やしました。メインのクライアントはテイクアウトなどを前提とした“中食”の事業者です。

中食の事業者は、今までは繁華街や駅ナカなど立地の良い場所に出店すれば集客できていましたが、コロナ禍で人の往来がなくなると売上が激減しました。すると、新しい売上チャネルが不可欠となり、Uber eatsや出前館と並んでTABETEも前向きに検討いただけるようになったんです。

またコロナ禍で、飲食業界にも新しいツールの導入やDX推進が加速すると、同業界の大手や有名ブランドが使っているツール・対策に注目が集まり、TABETEを検討いただく機会が大幅に増えました。

今は少しコロナが落ち着いて人の往来も増えましたが、原油高や円安、コロナの影響などによって原材料が高騰しているため、コスト削減のためにも廃棄に対する意識は上がっています。これもTABETE導入の後押しになっています。

TABETEで食品ロスを87%削減

――TABETE事業に携わることで、どんなキャリア価値を得られるでしょうか?

TABETEを導入する店舗や法人を増やしていくことは、社会課題の解決にダイレクトにつながります。

今まで、事業者は売り切るために店頭値引きをして、それでも売れ残れば廃棄するほかありませんでした。ただ、店頭値引きはブランド毀損につながる上に、その時間帯にしか来店されなくなるリスクがあったんですね。



でもTABETEに切り替えると、食品ロスを減らせる上にブランドイメージも向上します。実際、「TABETE導入後に食品ロスを87%減らせた」、「ほとんどゼロに近づいた」というお声はたくさんいただいているんです。



自分の提案で食品ロスを削減できる店舗が100店舗、1000店舗と増えるほど、それだけ社会に与えるインパクトも大きくなる。とても社会的意義のあるキャリアを築けると思います。

――社会課題の解決に真正面から向き合えるのは、キャリアとしても生き方としても価値がありますね。

そうですね。日々の活動が社会貢献に直結していることを実感できるので、やりがいも大きいと思います。TABETEはSDGsへの取り組みの第一歩にもなるので、飲食業界に少しずつ成功体験を作りながら、他の社会問題の解決にもつながっていくといいなと思っています。

サプライチェーン全体で買い方を変えたい

――まさに、今の時代に求められているサービスだと思います。今後はどのような展開を考えていますか?

現在、ユーザー50万人に対して2100店舗と、店舗が足りていない状態です。しかも、加盟店舗の展開状況から使用できるエリアは関東を中心に一部の地域しかカバーできていないので、まずは全国どこでも使えるように拡大したいと考えています。

**その先に実現したいのは、食のサプライチェーン全体の食品ロスを解決すること。**TABETEが成熟したサービスになれば食品ロスがなくなるわけではないので、サプライチェーンの上流から下流まで、食品ロスを削減するサービスを提供したいと考えています。

ただ、コークッキングはまだ10人前後の会社なので、やりたいことはたくさんあっても限界があるんですね。

だから、一緒に社会課題を解決したい、食品ロス問題に取り組みたい人を積極的に仲間にしながら、数年のうちに100人規模まで拡大し、生産者から消費者まで食品ロス削減につながるアイデアを次々と形にしたいと考えています。

――10人前後の組織だから、このタイミングでジョインしたらコアメンバーですね。ポジションもガラ空き状態。

そうです。ポジションは空いているから、自分の得意や強みを生かして、やりたいことに挑戦できる環境だと思います。

そうして、**最終的に実現したいのは“買い方”の変革です。**サプライチェーン全体で買い方を変えていかないと、根本的な解決にはつながりません。

「いつでも買える状態」の裏には必ず「大量廃棄」があるので、全ての買い手の買い方を変えていくことで、全ての事業者の方向転換につなげたい。食に限らず、全ての産業の意識を変えていく一翼を、TABETEが担えたらと思っています。
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