グローバルで急成長を続けるテクノロジーカンパニーAnyMind Groupの一員として、広告テクノロジーを提供するアドアジア。テクノロジーを活用し、メディアの広告収益を最大化する『FourM 360』『AdAsia 360』『AcquaMedia 360』などのサービスを提供している。 そんな同社でエースとして活躍するのが岩渕孝彦氏だ。岩渕氏は2016年4月に正社員として入社した1年7ヶ月後にはシニアマネージャーに昇格し、2018年1月にはグローバルのPublisher Engagement部門でMVPを獲得。現在は同部署の運用管理とマーケティングチームをマネジメントしながら複数の企画プロジェクトを担当している。 なぜ岩渕氏は最短でシニアマネージャーに上り詰めることができたのか。そこには全てのステークホルダーを幸せにする「三方よし」という精神があった。

自分で考え行動することは、「これをやりなさい」と強制されるよりも実は厳しい

—— 2016 年 4 月に正式に社員になり、そこから入社 1 年 7 ヶ月後にマネージャーに昇格したと伺いました。なぜ誰よりも早く昇格できたと思いますか?

マネージャーになったときに評価されたのはやはり売上実績だと思います。そのときは社内で最も売上を出していたので、お客様からの信頼が厚いと思ってもらえたのでしょう。

一方で、シニアマネージャーになったときはマネジメント力を評価されたのだと思います。僕が育てたメンバーたちが高い成果を出すようになり、チームとしてもグループ内でトップの業績をあげることができたからです。

—— チームの底上げをする際に意識したことはありますか?

もっとも意識していたのは、メンバーと対話する機会を増やすことですね。まずメンバー個人が目指している Will を引き出し、「そのためにはこれをやらないといけないよね」と会社のビジョンとすり合わせていくことを大切にして。

また全体やチームの MTG でも、会社として大切にしている価値観やビジョンは常に共有して、「自分たちは何のために働いているんだっけ?」と迷ったときに立ち帰れるような判断基準を浸透させていきました。

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そしてメンバーとの対話では、メンバーが何か課題に直面したときに、すぐに答えを教えずに考えさせることも意識しました。「君はどうしたらいいと思う?」という問いを投げかけ、間違ってもいいのでメンバーが自分なりに考えたことを引き出すことに注力したんです。たしかに答えを与えたほうが、短期的にはタスクも早く終わるし収益も伸びるかもしれません。

でも、それだと彼らがマネージャーになったときに自分で考えることができなくなってしまう。一人ひとりが考えることができない組織は、長期的にみると継続的に伸びていきません。僕らとしても答えを与えたくなるし、導きたい方向はある。けど、そこはグッと堪えてメンバーに考えさせることに注力しました。

また、チームの底上げで意識したことに、「メンバーに強制をしないこと」というのも挙げられます。先ほどのメンバーの Will と会社のビジョンをすり合わせるところにも通じますが、「自分がこうなりたいから頑張る」と思えれば、人は強制されなくても自主的に行動することができる。

「これをやりなさい」って強制されないので、最初はみんな「優しい会社」という印象を持つんですけど、実は逆で。強制されずに自分で考えて行動するほうが、実は厳しかったりします。でも、主体性のある組織のほうが中長期的には伸びるし、メンバーのモチベーションも高まるということを僕自身も体感しています。

「任せなければ自分も組織もダメになる」管理職になって感じた個人プレーの限界

—— いまでこそチームで成果をあげることにこだわっていると思いますが、やはり最初は「個人としての成果を出したい」という想いが強かったのでしょうか?

そうですね。個人として実績をあげたいと思っていましたし、実際に個人で売上をつくってきました。僕はもともと仕事が好きだし結果も出したいので、労働時間を極限まで増やして何でも自分でやろうとしていたんです。

でも、マネージャーになってからは個人プレーの限界を感じました。プレイングマネージャーとして仕事を一人で抱えた結果、タスクの期限を遅延させてしまったり、根拠のない施策を提案してしまったりで。お客様との信頼関係が壊れそうになってしまった。「このままではお客様を満足させることはできない」と思い、チームで勝つことを意識するようになりました。

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—— いきなりメンバーに仕事を任せるのも勇気がいると思うのですが。

正直、最初は後輩を信頼しきれていなかったので、「自分がやらなきゃ」という気持ちもありました。後輩に負荷をかけてしまうことも怖かったです。それでも「任せる決意をしないと後輩も育たないし、チーム全体のパフォーマンスも上がっていかない。自分もダメになってしまう」そう思って、メンバーを頼って自分の仕事を任せるようにシフトしたんです。

—— メンバーを育成する際に苦労したことはありますか?

中長期的な視点の重要性を理解してもらうことには苦労しました。若手のメンバーは実績が少ないので、どうしても目先の成果を追い求めがちです。ユーザーにとって有益でない広告でもお客様が「やりたい」と言えば、受注はできるかもしれません。

僕自身、過去に同じような状況で、目の前の目標を優先し、ユーザーにとって不利益な広告配信を受注してしまいたくなる誘惑は正直ありました。しかし、仮にそこで受注してしまっていたら、ユーザーにとっては不利益なわけですから、お客様にとってもデメリットしかない。 さらに、お客様の間で「価値のない広告を提案する会社」という悪い噂が広まってしまうかもしれません。

中長期的に見たら我々にとってもデメリットでしかないため、若手メンバーにはそういった視点を持つことを大切にし、対話や MTG で丁寧にミッションやビジョンを伝えていきました。

「この広告はユーザーのためにならない」とお客様に正直に伝えられるかどうか

—— なぜ中長期的な視点にこだわるのでしょうか?

アドアジアは、もともと僕がインターンで内定したフォーエムがグローバル企業である AnyMind Group に買収されていまの組織体制になったんですけど、僕は買収される前から「いつかは海外事業を立ち上げてグローバルに進出しよう」と思っていました。

そのためには成果を出して会社に認めてもらう必要があるので、駆け出しの頃はひたすら成果だけを追い続けていました。でも、それだけでは成果は出なかった。そこで上手くいっている先輩たちを見たときに、彼らは自社のことも、顧客のことも、ユーザーのことも考えるいわゆる「三方よし」の考え方を大切にしていました。

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僕らは Web メディアの成長を支援する広告を提案しているので、ユーザーが嫌がるような大きな広告を受注すれば短期的に収益が上がります。けど、それではいずれメディアの収益は下がっていく。

お客様から信頼されている先輩たちはお客様に「この広告はユーザーの信頼を損なうのでやらない方がいいですよ」と正直に伝えていました。僕が中長期的な視点を大切にするようになったのはそこに気づいたからです。

—— 先輩たちの影響があったんですね。

そうですね。当社の創業者はもともと広告配信事業者で営業をしていて、自社プロダクトだけではお客様に価値を提供できないことに気づいていました。とはいえ、自社プロダクトを売らなくてはいけない。では、どうすればいいかと考えたときに、あえて自社の広告配信プロダクトを持たないスタイルを生み出し、創業した人です。 だから当社には「お客様にとって一番価値のあるものを提供しよう」という文化が根付いているんです。僕もその考え方にとても共感しています。

—— お客様とユーザーの利益が一致しないこともあると思うのですが?

ユーザーのためにならない要求をされることもありますが、僕らはそういったクライアントとは付き合わないようにしてきました。絶対に目標達成したい中で「あと一歩で目標が達成できる」というときは、どうしても目先の与件に飛びつきたくなりますが、ユーザーの利益にならない場合はお断りするようにしています。

目指すはアジア No.1 企業。「三方よし」を実現する組織をつくり、世界を目指す

—— 岩渕さんはどんな人と一緒に働きたいですか?

AnyMind Group はシンガポール本社やタイ、インドネシアなどにも拠点を持ち、急成長するアジアに対して広告テクノロジーを提供しています。しかし、我々はまだ 4 年目のスタートアップ。個人的には、まだまだこれからの会社だと思っているので、自分たちで組織をつくっていく醍醐味があります。粗を探せばいくらでも見つかると思いますが、不完全なところも含めて自分たちでつくりあげていく気概を持った方と一緒に働きたいですね。

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あとは、僕らのビジネスに意義を感じてくれる方だと良いかもしれません。アドアジアではメディアの収益を最大化するサービスを提供しています。新聞など紙媒体が縮小していく中、僕らのサービスで事業が存続できれば、それは日本の情報の質を高めることにもつながります。メディアの収益を最大化させることにやりがいを感じてくれる人のほうが価値観を共有しやすいかもしれません。

—— 最後にこれから岩渕さんが成し遂げたいことを教えてください。

まず、より広範囲に「三方よし」を実現できる組織をつくりたいです。そのためには一人ひとりが自分で考えることが大切だし、組織全体の一体感も大切。だから、自分の部下だけでなく、他部署とのコミュニケーションも大切にしています。

将来的には、AnyMind Group を「アジア No.1 企業」にしたい。現在はグローバルに 13 拠点を展開していますが、これからもアジアから世界に AnyMind Group を拡げていきたいですね。

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