プロダクトを通じて企業のDXを成功させ、日本社会をアップデートする 株式会社GNUS 文分 邦彦 | 急成長企業を支援してきたマーケティング会社が厳選した急成長企業と出会える場所「LEAPLACE」 - LEAPLACE
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プロダクトを通じて企業のDXを成功させ、日本社会をアップデートする
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プロダクトを通じて企業のDXを成功させ、日本社会をアップデートする
株式会社GNUS
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コロナ禍で一気に加速した、日本企業のDX。しかし、その多くがアナログな作業をデジタル化するなど、一部の“デジタル活用”にとどまっており、本来全ての企業が実現すべきビジネスの変革”には至っていない。そんな日本企業のDXをプロダクトやサービス開発という視点から成功させようとしているのが、株式会社GNUSだ。アメリカ駐在時代に体験したソリューションを日本に取り入れ、企業価値を向上させるプロダクトを通じたDXを目指している。具体的にどのような事業を展開しているのか、代表の文分邦彦氏にお話を伺った。

アメリカで先取りした、日本の未来の課題

――GNUSを立ち上げるに至った背景を教えてください。

私は2004年に電通に入社し、2017年からニューヨークで米国企業と一緒に、クライアントのデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)や新規事業開発を推進していました。

2017年といえば、日本でDXがバズワードになる前の時代。アメリカではスタートアップからはビジネスやユーザーのライフスタイルをアップデートするようなプロダクトが次々と生み出されていました。

一方で大企業は、どんなチームでとどのようにプロダクトを開発すればいいのか、頭を悩ませていたんです。

人材流動性が高いアメリカの大企業が悩むということは、これからDXが進むであろう日本は、もっと大きな壁にぶつかるのは間違いありません。アメリカで日本の課題を先取りしてしまった私は、大きな危機感を持ちました。

――なるほど、アメリカで日本の未来の課題を見つけたのですね。

そうですね。そんなとき、アメリカの“ハイスキルのフリーランス”をネットワークし、企業からの要望に応じてトップクラスのプロダクト開発チームを組成・提供するGister社と出会ったんです。

このソリューションの素晴らしい点は、人手不足でプロダクト開発ができない企業の問題も、どうやって開発すればいいかわからない企業の問題も解決できること。これが日本の大企業がこれから直面する課題を解決できるのではないかと考え、帰国して日本での検証を始めました。

――検証は電通内で実施されたのでしょうか?

最初は電通の新規事業にしたいと考えていたので、電通のネットワークを活用しました。すると、日本にもハイスキルのフリーランスが一定数存在すること、専門性の高いチームを組成してプロダクトを開発できることがわかったんです。

しかも、大企業がプロダクトを開発できるようになるだけでなく、フリーランスにとっても、個人では獲得できない大型案件に携わるチャンスが生まれることがわかりました。

大企業とフリーランスの双方に価値提供できることに大きな可能性を感じ、電通の新規事業ではなく別会社として2019年にGNUSを創業しました。

プロダクトを通じて、ゼロをプラスに変えるDXを推進

――アメリカのプロダクト開発に着想を得て創業されたGNUSですが、あらためて事業内容を教えてください。

GNUSは大企業のDXやビジネス変革に必要なプロダクトやデジタルサービスを、企画から開発・運用までスタートアップのスピード・メソッドで提供するチームです。

ここ数年、変化の激しい時代でも持続的に成長し続けるために、DXは全ての企業の経営にとって重要なテーマとなりました。第一歩として、デジタルを使ってコスト削減や業務効率化を実現することに着手する企業が増加しました。

これらのアプローチの本質は、これまで人やアナログで対応していたコスト、つまりマイナスをゼロにすることです。

一方でGNUSは、アプリやWebサービスなどのプロダクトを通じて、顧客体験やサービス価値を向上させる、つまりゼロをプラスにすること、企業の本質的なDXの成功を目指しています。

――マイナスをゼロにするのではなく、ゼロをプラスに変える。

そうです。フォーカスしているのは、プロダクトを通じて今まで得られていなかった収益を獲得する、顧客にその企業をもっと好きになってもらう、もっと多くのファンを獲得する、サービスの価値を向上させること。

たとえば、大手メディアのアプリや店頭決済アプリ、販売店で商談に使うアプリなど、「ビジネスを動かすプロダクト」をコンセプトに、顧客接点やサービスの重要な部分を担うプロダクトを開発しています。

上流から実装まで、プロのフリーランスチームが実行

――GNUSのプロダクト開発の強みや優位性を教えてください。

優位性は大きく2つあり、一つはビジネスやサービスの上流から実装まで、一気通貫で手がけていることです。

日本では、戦略や企画などの上流フェーズをコンサルティング会社やデザイン会社が担い、実装フェーズはSIerなどの開発会社が担うといった具合に、分離していることが多いんですね。だから、プロダクトの専門家として一気通貫でプロダクトを作り上げる会社であることは、他にない強みです。

二つ目は、審査を通過した約400名のハイスキル・フリーランスでチームを組み、スタートアップのようなアジャイル開発をしていること。

電通グループの企業という強みを生かして大企業の大型プロジェクトを獲得し、それを各領域で高いスキルを持つプロフェッショナルがコミットする企画開発スタイルは他にないでしょう。

ただ、プロダクトによってビジネスを成長させたりDXを成功させたりするには、大企業側にもいくつかの変革が必要になります。

まず必要なのは、大企業に“常に改善する体制”を作ることです。プロダクトは作って終わりではなく、定期的に顧客の声を聞いてアップデートを重ねていくものなので、この体制ができないとプロダクトの価値は発揮できません。

次に必要なのは、顧客視点をしっかり持って、スピーディーに実装するカルチャーを根付かせることです。消費者ニーズの移り変わりの速さと多様化により、プロダクトのライフサイクルが短縮しているからこそ、顧客視点とスピード感は大切です。「5年後にリリースするプロダクトを今開発している」状態では、市場から取り残されるでしょう。

最後は、失敗から学ぶカルチャーを取り入れることです。プロダクトは何が正解かわからないので、まずは作って世に出し、改善し続ける企業カルチャーが必要。失敗が認められないカルチャーでは、挑戦したくても新しいものは作れません。

これらの変革を大企業で起こすことは簡単ではありませんが、プロダクト開発を通して大企業の本質的な変革に伴走し、DXを成功させたいと考えています。

プロダクト開発に必要なのはフラットでコミット力の高いチーム

――GNUSがスタートアップとの協業ではなく、フリーランスに着目した理由を教えてください。

まず前提として、プロダクトを作る際は実績ある大企業やSIerだけでなく、スタートアップやフリーランスのスキルがすごく有効になります。これはアメリカで実感したのですが、日本でも全く同じでした。

ただ、スタートアップとの協業スタイルにすると、単なるスタートアップへの発注という構造になります。いわゆる下請け企業への発注ということでは、品質もスピード感も上がらないし、上への報告も下に降りていく要望も“伝聞の伝聞”を繰り返すことになってしまう。

プロダクト開発に必要なのは、優秀なメンバーが集まって全力でコミットするスタートアップ的思考とフラットなチーム作りです。だから高いコミット力を持つハイスキルのフリーランスでチームを組もうと考えました。



――フリーランスからはどんな反響を得られていますか?

多くの人から、チャレンジングな仕事ができると喜ばれています。個人では受けられないような大企業の大規模プロジェクトに携われるので、難易度は高いけれど面白い、と。

また、個人で仕事をしているとネットワークが固定しがちですが、GNUSネットワークに参画すれば、さまざまなプロジェクトを通して国内外の優秀なフリーランスとの新しい関係性を得られます。それもチームのモチベーションの高さにつながっています。

プロダクトを通じて、日本社会をアップデートする

――フリーランスを束ねる役割としてGNUSの社員がいるのだと思いますが、GNUS本体はどのような組織カルチャーを作っているのでしょうか。

大切にしているカルチャーは大きく2つあって、一つは、前例がない・誰もやったことがないことでも積極的にチャレンジすることです。

ステークホルダーが多く、ビジネスが複雑な大企業にプロダクトやサービスを提供している私たちが変化を恐れるわけにはいかないので、新しいものはどんどん取り入れるようにしています。

もう一つは、常にオープンでフラットなコミュニケーションを取ること。プロジェクトメンバ―は社内の人たちではなく、国内外のハイスキルなフリーランスたちです。しかもいつも同じメンバーではないから、オープンかつフラットなコミュニケーションでリーダーシップを発揮してもらっています。

――そうなると、スタートアップ経験者の方が合いますか?

いえ、在籍している25名の社員のうち、半数以上が大企業とスタートアップ両方の経験者なんです。両方の価値観を融合できる人が活躍する傾向にありますね。もちろん、どちらか一方の経験しかなくても、柔軟性があって過去の成功体験に縛られずいろんなことに挑戦したい人はフィットしていますよ。

――若手ほど成長しそうな環境ですね。

そうですね。国内外の優秀なフリーランスを束ねて、大企業に価値を提供する役割を担うので、若い頃からマネジメントとリーダーシップに挑戦できます。かなり特徴的で面白いキャリアになるのではないでしょうか。

DXの文脈でも、ゼロからプラスを生み出してDXを成功させる環境はなかなかないので、DX人材の中でも貴重な人材になれると思います。そもそも大規模プロジェクトの企画から実装までをワンチームで完結させる会社自体が珍しいから、それがキャリア価値になると思っています。

――これからGNUSが作りたい未来を教えてください。

変化に対応できる、柔軟な日本社会です。プロダクトを通じて、企業やビジネス環境を常にアップデートできる新しい日本社会を作りたいと思っています。

創業からの3年で、私たちはプロダクトを通じたDXへのニーズと提供価値を確認できました。4年目に入り、GNUSはこれから拡大・成長期に突入します。仲間を増やしながらプロダクトを通じたDXを成功させて、日本社会のアップデートを目指します。

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